呉で護衛艦”すずつき”(DD-117)
3月13日に呉基地(係船堀)にやってきたあきづき型護衛艦"すずつき"を観に出かけました。第4護衛艦隊の護衛艦ですが、佐世保の第8護衛隊に配備されているので呉で見ることができるのは珍しい。
外洋練習航海に参加する"すずつき"
この日"すずつき"がやってきたのは江田島から。そう、前日3月12日は海上自衛隊幹部候補生学校の卒業式。幹部候補生学校を卒業した航空幹部候補生の外洋練習航海のために呉基地にやってきました。翌日14日には航空幹部候補生の実習と訪問国との友好親善のため呉基地を離れました。
護衛艦すずつき(DD-117)
護衛艦すずつきはあきづき型護衛艦の第3番艦で2014年に就役しました。あきづき型護衛艦はたかなみ型の次級、あさひ型の前級となります。たかなみ型との一番の違いは、なんといってもぱっと見でわかる艦橋(など)にあるフェイズドアレイレーダー。
汎用護衛艦でありながらFCS-3Aが採用されました。FCS-3Aはひゅうが型護衛艦に搭載されたFCS-3の改良型で目標探知追尾距離を延伸、クラッター除去性能が改良されています。
あきづき型護衛艦にFCS-3Aが採用されたのは、もともと艦隊防空を担当するイージス艦がBMD(弾道ミサイル防衛)任務に主軸を移しつつあることが理由です。
イージス艦がBMD任務を遂行するときは弾道ミサイルへの対応に能力をとられるため、艦隊防空はもちろん、自艦防御も脆弱となります。その状況下で主にイージス艦を航空機やミサイルの脅威から護る(僚艦防空・区域防空)能力を持ったのがあきづき型護衛艦です。
僚艦防空を担当する護衛艦に"あきづき"型とつけたのは、旧軍の防空駆逐艦"秋月"からでしょう。実際にその有する力を発揮することがないことを願うばかりですが、そうでなくなったときは艦隊防空の要としてその力を十二分に発揮してくれるに違いありません。
航空幹部候補生の外洋練習航海は約1か月半。航海や友好国への訪問でさまざまな事があるに違いありません。それを今後の糧とし、日本を護る幹部のひとりとして成長してくれることを期待します。
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